Phew & Oren Ambarchi + Akiko Nakayama
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Phewは伝説のアートパンクバンド、Aunt Sallyの創設メンバーであり、1979年解散後はソロとして活動を続け、1980年に坂本龍一とのコラボレーションシングルをリリース。1981年にはConny Plank、CANのHolger CzukayとJaki Liebezeitと制作した1stソロアルバム『Phew』を発売。1992年、MUTEレーベルより発売された3rdアルバム『Our Likeness』は、再びConny Plankのスタジオにて、CANのJaki Liebezeit、Einstürzende NeubautenのAlexander Hacke、そしてDAFのChrislo Haasと制作された。2010年代に入り、声と電子音楽を組み合わせた作品を次々に発売し、エレクトロニックアーティストとしても世界的評価を高めた。また、Ana Da Silva (Raincoats)、山本精一(ex.ボアダムス)等とのコラボレーション作品も発売。2021年、ソロアルバム『New Decade』をTraffic/Muteから、2022年にはDowser Nとのデスクトップパンクユニット106のカセットを2本リリース。2023年にはTraffic/Muteから『Our Likeness』がリイシューされた。
Oren Ambarchiの作品は、いくつかの分野の狭間に位置する、ためらいと緊張感に満ちた拡張された形式を有する。それらの分野には、現代の電子音楽とプロセッシング、即興とミニマリズム、静かでもの悲しいソングライティング、Morton FeldmanやAlvin Lucierのような作曲家の欺瞞的な単純さや時間的な停滞、そしてロックの身体性が含まれる。90年代後半からはギターの抽象化と拡張テクニックの実験を重ね、よりパーソナルで独自な音楽世界を生み出した。さまざまな楽器や媒体を用いて創作活動を行っている。
彼はTouch、Editions Mego、Drag City、PAN、Southern Lord、Kranky、Tzadikといったレーベルから数多くの録音を発表。2003年のライブ盤『Triste』は、プリ・アルスエレクトロニカのデジタルミュージック部門で名誉賞を受賞。『Quixotism』をリリースした2014年、Pitchforkは彼を「Experimental Artist Of The Year」に選出した。2016年のアルバム『Hubris』には、crys cole、Mark Fell、Arto Lindsay、Jim O'Rourke、Keith Fullerton Whitman、Ricardo Villalobosら豪華なメンバーが参加している。Ambarchiの最新作『Shebang』(Drag City) では、Chris Abrahams, Johan Berthling, BJ Cole, Sam Dunscombe, Jim O’Rourke, Julia Reidy, Konrad Sprenger, Joe Taliaをフィーチャーしている。また自身の主宰するレーベルBlack Truffleからは、これまでに90作品以上を世に送りだしている。
Akiko Nakayamaは、色彩と流動の持つエネルギーを用い、様々な素材を反応させることで生きている絵を出現させる画家。絶えず変容していく「Alive Painting」シリーズや、その排液を濾過させるプロセスを可視化し定着させる「Still Life」シリーズなど、パフォーマティブな要素の強い絵画は常に生成され続ける。様々なメディウムや色彩が渾然となり、生き生きと変化していく作品は、即興的な詩のようでもある。鑑賞者はこの詩的な風景に、自己や生物、自然などを投影させながら導かれ入り込んでいく。近年では TEDxHaneda、Ars Electronica Festival、MUTEK Montreal等に出演。